ブレンド出汁という考え方が
金沢を至高の味処にしています。
加賀料理の歴史は、陶磁器や漆器と切り離しては語れません。加賀五彩があでやかな九谷焼、堅牢さと優美さを併せ持つ輪島塗。加賀の食文化は、器と結びついて育まれてきました。たとえば、代表的な加賀料理である治部煮は、美しさと食べやすさを考えた治部椀と呼ばれる専用の漆器に盛り付けられます。祝いの席に出される鯛の唐蒸しは、九谷の大皿に盛られて豪快に映えます。削り節は、加賀百万石の名に相応しい豪華な逸品のかくし味として料理通をうならせてきただけでなく、大衆的な街の蕎麦屋や鍋料理屋のだしとして庶民の舌をも喜ばせてきました。昔ながらの風情を残す浅野川・東茶屋街 界隈には、高級料亭とともに気軽に足を運べる料理屋が並んでいます。料理や器が芸術ならば、削り節もひとつの芸術と言えるかもしれません。料理素材の最高のひきたて役として、また盛り付けを優雅に飾る花として、食文化の一端を担ってきたのですから。けして料理の主役にはならない削り節は、謙虚でありつつも料理の向こう側に大きな存在感を漂わせています。
食のこだわり
素材はすべて国産のもの。日本の海で、日本の船が獲り日本で加工したものだけを、信頼できる業者から仕入れています。海外で加工したものは燻しに使う材木が違うので、どうしても香りが落ちてしまいます。大きさの揃ったもの、質の高いものだけを仕入れます。なので大量に仕入れることができないものもあります。素材は削ってだしをとり、かならず自分の舌で確かめてから仕入れるようにしています。
安心の衛生管理
中屋食品では、削り全国節工業協会のガイドラインに沿ってHACCPの考え方を取り入れた衛生管理を行っております。弊社で製造されるすべての商品は原料の選定から製造、出荷まで、自社の厳しい基準を設定し、皆様の安心・安全の為の商品造りを行っています。
中屋だより
28号2024.03.01
桃の節句
3月3日は桃の節句・ひな祭りですね!
時代を遡るとこの二つは背景が微妙に違うのですが、それぞれにお子様の健やかな成長を願うという意味が込められています。
ひな祭りに食べられる事が多いちらし寿司、具材はご家庭によって異なりますが縁起物として例えば海老は腰が曲がるまで丈夫という事から「長寿」、れんこんは穴が開いているので「将来の見通しがきくように」などの意味があるようです。
そのほかにもたくさんの具材が入っている事から「生涯食べ物に困らないように」という願いが込められていると言われています。 ひな祭りにはお子様の健やかな成長を願って華やかなちらし寿司でお楽しみください。
材料〈4~5人分〉
【A】酢飯・・・3合
(酢大さじ6・砂糖大さじ2・塩少々)
【B】れんこん・・・100g(薄切り)
(酢大さじ6・砂糖大さじ2・塩少々)
【C】しいたけ・・・5枚(薄切り)
(お出汁1カップ・醤油大さじ2・砂糖大さじ2)
【D】錦糸卵・・・卵2個(細切り・砂糖小さじ2)
- むきエビ・・・8尾(さっと塩ゆで)
- 絹さや・・・8枚(すじを取ってさっと塩ゆで)
- いくら・・・適量
- 刻みのり・・・お好みで
作り方
- 酢飯は米が炊き上がったら合わせ酢【A】を混ぜ合わせます。
- 酢れんこんは皮をむいて細切りにして鍋に【B】とれんこんを加え、ゆでたらそのまま漬けておきます。
- しいたけは軸を取って細切りにして鍋に【C】としいたけを加え煮込んだらそのまま漬けておき、冷めたらザルに上げます。
- 卵を溶いてフライパンで薄焼きにして細切りにします。
- 酢飯に具材を盛りつけ、お好みできざみのりを散らせて完成です。